香川県の西端、観音寺市伊吹島(いぶきじま)で、今年も6/13から『いりこ漁』が始まっています。 香川で「イワシ」と言えば「イリコ」(煮干し)になる「カタクチイワシ」が代表種です。 カタクチイワシをゆでて干したものが「イリコ」です。
伊吹島は「いりこの島」として知られており、『伊吹いりこ』という名前も全国区になってきました。この島は、観音寺市の西方、沖合約10kmに位置する人口約600人の小さくて静かな島です。6月~9月までは住民の半数以上がいりこ作りに関わり、島を囲むようにある加工場はいりこ作りで活気にあふれています。休漁日は日曜日と木曜日だけ! 浜ではいりこの選別など、この時期は一家総出でいりこ漁と生産に大忙しです!
いりこの原料となるカタクチイワシは、イワシ機船船びき網漁業で漁獲されます。パッチ網と呼ばれる漁法です。漁船は網船2隻と運搬船1~2隻で一船団を組みます。魚群探知機でイワシの群れを探し出し、全長300mにおよぶ大型の網を2隻の網船でひき、魚群を網に追い込んだのち網を絞ります。
鮮度落ちが早いカタクチイワシは、いかに素早く加工するかがポイント!他の産地では漁と加工が分業になっていますが、伊吹島では水揚げから茹で上がるまで、わずか30分以内で乾燥機へかける一貫生産加工という方式をとっています。これが「伊吹いりこ」のおいしさの秘密なのです!もちろん添加物など一切使用していません。また島の周囲に広がる燧灘(ひうちなだ)は、水深が浅く流れも緩やかため、イワシの骨や身が柔らかいのも特徴です。
水揚げされたカタクチイワシすべてが茹でられるわけではなく、厳しい選別を戦い抜いたモノたちだけが「伊吹いりこ」の称号をもらえるのです。イワシも大変です。今年の「伊吹いりこ」はすでに店頭に並んでいます。ぜひ、新物を手に取ってくださいね。お出汁をとるのもヨシ、いりこ飯でいただくのもヨシ、炙りいりこを日本酒に入れた「炙りいりこ酒」をいただくもヨシ!
ぜひ、おいしい新物の「伊吹いりこ」を召し上がれ♪