香川県の東の端、東かがわ市引田。太陽の恵みと人懐っこい笑顔があふれる場所です。
そんな東かがわ市引田には、日本で初めてハマチの養殖に成功した安戸池を持つソルトレイク引田があります。
いまその安戸池はハマチ、カンパチ、ヒラマサ、タイ、ヒラメなどを放流した巨大な釣り堀となり、連日多くの釣り客でにぎわっています。
大阪の大学を中退後、地元東かがわ市に戻りこの道に入った六車庄一さん。かれこれ30年以上大好きな魚とともに過ごしてきました。現在はソルトレイク引田の所長を務め、今年から香川県認定のお魚一匹食べよう伝道師に任命され、ますます活動の幅を広げています。 真っ黒に日焼けした精悍な顔つきからは想像がつきにくいかもしれませんが、魚や釣りの知識はもちろんのこと、小ネタたっぷりの軽快なトークは超一品!訪れるお客さんを楽しませてくれます。
それにしても釣竿を持った姿がよく似合います。
食生活の洋風化・多様化により魚介類の摂取量は年々減少し、特に若年層の魚離れが言われています。魚が嫌いな理由として「骨がある」「食べるのが面倒」が上位にあげられます。この対策として平成25年から香川県では、骨がある一匹の魚を上手に食べられるように食育教育などを展開しています。その先頭に立つのが「お魚一匹食べよう伝道師」。
夏休み期間中は県内だけではなく県外からもたくさんの子供たちがソルトレイク引田に訪れます。ハマチの解体実演では六車さんの包丁さばきに子供たちは釘付けになり、60cm以上もあったハマチがどんどんさばかれていく様子を見守ります。そのうえ、六車さんの細かい笑いの入った解説で会場は大爆笑。あっという間に実演に引き込まれていきます。普段、スーパーで売られている切り身の魚しか見たことない子供たちもおり、目を丸くしている表情が印象的でした。そこでさばかれたハマチは最後にみんなでいただきます。
「皮引きは、包丁を動かすんやなくて、皮をこうやって動かす。右から左、あ、左から右でも大丈夫」「わははははは」
今日も子供たちに魚の魅力を伝えている六車さん。今後の活躍に期待しています。