自分の思いを届けたくても届けられない…そんな思いの丈を綴った届け先の分からない手紙を受け付ける不思議な郵便局が、瀬戸内海の小島”粟島”にあります。その名も「漂流郵便局」。この郵便局の名前を聞いた事があるかたも多くいらっしゃるのではないでしょうか?
この不思議な郵便局が開設されたのは2013年10月。アーティストの久保田沙耶さんが瀬戸内国際芸術祭に芸術作品として出展したのが始まりです。1991年まで業務を行っていた旧粟島郵便局舎を改装し1か月の予定で出展。
・・・の予定が、芸術祭が終わったあとも多くの届け先のない手紙が寄せられようになり「漂流郵便局」はそのまま続けることとなりました。
潮の流れに乗って多くの漂流物が流れ着く”粟島”。この場所には、ほかにも島のシンボル的存在で日本最古の海員養成学校があった「粟島海洋記念公園」や、片道30分の登山で360度パノラマの絶景が楽しめる「城山」、幻想的な光を放つ「海ほたる」など、海・島・アートが楽しめる魅力満載の場所です。
@YOSHINOBU MOTODA
局員さんは、 旧粟島郵便局局長を45年間務めた後、漂流郵便局局長に就任した、中田 勝久さんと、 漂流郵便局の企画・制作をされたアーティストの久保田沙耶さん。毎月第2・第4土曜日の13:00-16:00が開局日時。その間に訪れると、中田局長が制服姿で出迎えてくれます!
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漂流郵便局に届いた手紙は「漂流私書箱」と呼ばれる、2本のピアノ線に磁石で固定されたブリキ缶の中で漂うように保管されます。訪れた人は、ブリキ缶から自由に手紙を取り出し、読むことができますが、読んだ手紙は同じ場所に戻されるとは限らないため、届け先のわからない手紙が次々に漂流していくようになっています。さらに、漂流私書箱のブリキ缶は、回すと波の音が聞こえる仕掛け。ゆったりと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
漂流郵便局HP:http://missing-post-office.com/
香川県三豊市の漂流郵便局の詳しいお知らせ:http://www.city.mitoyo.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=9917
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